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S.Maria Maggiore

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2007/5/3
Santa Maria Maggiore

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂は、ローマの中ではテルミニ駅に近い界隈に位置し、電車を使ったツーリストには訪れるのに非常に便利な土地柄である。しかし、ヴァチカンから離れているせいか、ヴァチカンがあのにぎわいなのに対して、こちらは割とひっそりとしている。通常のイタリアの街のドゥオーモ並み(ミラノを除く)の人の出入りしかなく、ゆっくりと教会を見て回りたいなら、絶好のスポットと言ってもいいかもしれない。

しかし実は、この聖堂、れっきとしたヴァチカン領である。ヴァチカンの4大聖堂は、本家のサン・ピエトロのほかに、このサンタ・マリア・マジョーレと、ヴァチカンに移転する前までローマ教皇がおわしたサン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ、それとテルミニ駅よりも東側になるサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラがある。歴史的に見れば、もっとも新しいのがサン・ピエトロで、できたのは1626年。以前の教皇庁があったラテラーノについては、コンスタンティヌスのキリスト教公認に基づくものであったというから、紀元300年代。こちらのサンタ・マリア・マジョーレが、431年の建立決定であったというから、まあその起源はかなり古い。実際、イタリア各地の教会を巡っていると、いわゆる中世に建てたれた教会はまったく珍しくないことに気づくので、見るならこういう古い教会がいいと思うのだが、そういう意味でも、もし本当にローマを理解したいのなら訪れたほうがいい教会だ。

教会自体にこれだけの歴史があり、ヴァチカン教皇領ということもあって、金を豊富に用いた内部の装飾はなかなかのものがある。本物の金の持つ優しい輝きと、長い歴史を経て黒ずんだ金の重厚感。これはヴァチカンではお目にかかれない。中世を通して繁栄したイタリアの諸都市、たとえばヴェネツィアやジェノヴァなどの教会ではこうした「いぶし金」をよく目にするが、ほかの街ではなかなかそうはいかない。中世の各都市の懐事情がよくわかる。もちろんここ教皇領の教会は別格だ。

しかしながら、この教会を訪れた僕のインプレッションは、なにか「もの悲しい」というものだった。観光客がさほどいなかったからか、あるいはかつての繁栄を偲ばせる金細工にしみついた黒ずみからか、ヴァチカンと違って、本当に真摯に祈りを捧げている方たちがいたからか。いずれにしても、この教会は何かしらもの悲しい。しかし、本当の教会の姿というのはこういうものではないだろうか。ローマを旅すると、どうもヴァチカンの威光ばかりが目についてしまうが、教会というのは、本当はこういうもの悲しさが漂う場所ではなかったか。

12年ぶりにイタリアを旅して、久々に本当のイタリアの教会の空気を呼吸した瞬間だった。
# by cama-d | 2007-09-24 22:56 | Roma

Negozio di Souvenir

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2007/5/3
Davanti alla S.Maria Maggiore

ローマは街中が観光地である。そして街中至る所でこういったおみやげ物を売っている売店がある。日本の観光地とどこか似ていて、そこでは地名の書かれたシャツやバッグやアクセサリなどが売られている。そして、最近多いのが、この「ITALIA」の文字が入った青いトレーナーだ。日本でいえば、「日本」という文字の入ったトレーナーだから、こんなもの誰が着るんだよ~と思うだろうが、意外とイタリア人も普通に着ていたりする。なぜか? それは、このデザインが、イタリアのサッカーチーム「アッズーリ(Azzuri:空色)」のデザインを模したものだからだ。

イタリアがカルチョ(サッカー)の国であることはよく知られている。そして、ナカタをはじめとした日本選手の活躍と、デジタル放送の普及によって、日本でもイタリアのセリエAの試合が、普通に見られるようになり、イタリアの選手の名もよく知られるようになった。もちろん、日本で行われたワールドカップ以降、イタリアのチームが「アッズーリ」と呼ばれ、このようなユニフォームを着て戦っていたこともみんな知っている。というわけで、最近イタリア土産で多いのが、このアッズーリのレプリカトレーナーというわけだ。

何を隠そう、この僕も、半分シャレでこのアッズーリのレプリカトレーナー(もちろん偽物)が欲しかったのだが、後でいいやと思っているうちに、とうとうローマを後にしてしまった。ほかのイタリアの都市ではおそらくあまりこうした売店自体が少ないこともあって(あとあるとしたらヴェネツィアくらいか)、この手のまがい物トレーナーやTシャツはローマで買っておかないと、後では買えなくなってしまう。日本人は何かと本物にこだわる人が多いが、まあ旅の想い出にこういうまがい物のおみやげも悪くない。

「豪にいれば豪に従え」。イタリアらしいこんなおみやげもいいと思う。
# by cama-d | 2007-09-11 00:38 | Roma

Great Michaerangelo!!

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2007/5/3
San Pietro in Vincoli, Roma

写真は、サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリという教会にある、ミケランジェロの彫刻「モーゼ像」。元々、この教会に立ち寄る予定はなかったのだが、ひょんなことから訪れることになった。

今回のローマへの旅は、1人旅でもあったし、ローマ自体観光地ということもあるので、さほど旅先で人と話したりすることはなかったのだが、その中の数少ない出会いのひとコマ。

コロッセオ近くの「ドムス・アウレア」の入り口近くで、地図案内板を見ていたときのこと。外国人の観光客とおぼしき老夫婦が地図を見ていたのだが、どうも現在位置がよくわかっていない様子。僕は、非常に土地勘のある人間で、たいていの場所は初めて行った場所でも、ほぼ迷うことがないという特技がある。そもそもローマを訪れるのは二度目であるし、ここがどこなのかはすぐわかったので、英語で現在位置を教えてあげた。すると、そのその地図を見ていたお爺さんが、ありがとうと言って立ち去ろうとしたその時に、何かを思い起こしたように、僕に向かって言うには、

「この奥に、すばらしいミケランジェロの彫刻がある教会がある。そこに行ったか?」
「いや、行ってません」
「絶対に見たほうがいい。本当に素晴らしいミケランジェロ(Great Micaerangelo)だったから」
「ありがとう。行ってみます」

というわけで、僕は予定外のサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会に行くこととなったわけだ。


ローマ観光としてはマイナーな教会だとは思うが、場所はコロッセオのすぐ脇あたり。しかも、本物の結構大きなミケランジェロの彫刻がある教会である。ミケランジェロといえば、ローマでは、サンピエトロ寺院にある「ピエタ」が有名だが、あのピエタはガラス越しに見るのみの存在。日本では当たり前かもしれないが、イタリアの美術品は、すぐに触れるくらいの身近な場所で見られるのが普通だし、それが魅力でもある。そんな中にあって、サンピエトロのピエタはやや得意な存在だ。

しかし、この教会のモーゼ像は違う。そもそもそれほど観光客が団体で押し寄せることもないし、いわゆるイタリアの教会の雰囲気をたっぷり残した教会である。しかも、そのスケールも非常に大きい。ピエタなんて目じゃない。これほど大きなミケランジェロの作品もそうはないのではないか。僕自身はミケランジェロの彫刻をきちんと愛でられるほどの美的センスもないわけだが、おそらくそのスケールの大きさから言えば、フィレンツェの有名なダヴィデ像と並ぶほどの作品であろう。きちんとミケランジェロを鑑賞したいのであれば、こちらの教会をオススメしたい。

なお、僕はかの老人が感動をしながら口にした「Great Micherangelo!」というセリフが、どうにも気に入ってしまって、そのほうが記憶に鮮明に残っている、。その時の様子からして、彼がこのモーゼ像に非常に感銘を受けたというのは間違いでないと思うが、もしかしたら「大きなミケランジェロがあった」と言ったのかもしれないと、今になって思う。英語もなかなか難しい。だけど、その老人がいなかったら、僕もこのGreat Micherangeloに出会うこともなかったのかと思ったら、これも1つの運命なのかなと思わないでもない。本来の旅のおもしろさというのは、こういう予想外の出来事だったりするのだが、今回の旅はある程度予定を立てていたし、初めての土地でもないし、イマイチこういう出会いや感動が少なかった気がする。そんな中にあって、この「Great Micherangelo!」は、数少ない旅の想い出になっている。
# by cama-d | 2007-08-22 23:45 | Roma

Chiosco

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2007/5/3
Sulla Via Fori Imperiali, Roma

ローマの街には売店(Chiosco)が多い。ほかの街にもこうした移動式の売店はあるが、ローマほど多い街はないだろう。やはり何と言っても、一大観光地である。食事をする場所も結構たくさんあるが、お金のない学生やバックパッカーや、僕のようなさほど食に執着しない旅行客などにとっては、こうしたキオスコが非常に役にたつ。

特に、コロッセオやフォロ・ロマーノの界隈は、さすがにお店もさほど多くないので、このあたりで昼食を、と考えた場合は、こうしたキオスコでパニーニを買い、どこかで座って食事をする、というのも良い案だ。暑い日はジェラートなどを買うのもいいだろう。もちろん、ローマ歩きには欠かせない飲み物や水も売っている。500mlのペットボトルが2Euroで、まあまあ妥当な値段だ。(Barで買えばもう少し安いが)。ぜひ利用されたい。


ここで、覚えておきたいイタリア語のフレーズを書いておこう。

Acqua Minerale Per Favore(アックア・ミネラーレ・ペルファヴォーレ)
水をください。

Naturale o Gasata ?(ナトゥラーレ・オ・ガサータ?)
ナチュラルですか、ガス入りですか?

Naturale Per Favore(ナトゥラーレ・ペルファヴォーレ)
ナチュラルをお願いします。

日本人の観光客で、水を頼んだら炭酸入り(ガサータ)で、それを知らずちょっと振ってから空けて大変なことになっていた人を以前に見かけたので、イタリアの水には2種類あることを覚えておこう。面倒な場合は、最初から「Acqua Minerale Per Favore」でもいい。

Buon Fortuna!
# by cama-d | 2007-08-12 05:21 | Roma

Sullla Via Fori Imperiari

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2007/5/3
Sulla Via Fori Imperiali, Roma

フォーリ・インペリアーリ(皇帝達のフォルム)通り沿いには、アウグストゥスのフォーラムや、トラヤヌスのフォーラム、カエサルのフォーラム(いずれもまだ発掘中...)などが並んでいて、フォロ・ロマーノまで行かずとも、この通りの両側を見るだけでも、古代ローマの遺跡群を見学することができる。ある意味ではものすごく観光に適した通りだが、遺跡の発掘はいつまで経っても終わりそうにないし、常に何か工事中という感じだ。きっと何十年も前からそうなのだろう。だって、ここはイタリアなのだから。。

何でもこの通りは、ファシスト政権下でムッソリーニが無理やり遺跡の中に通しちゃった大通りということで、まあ普通の頭では考えられないような大胆な方法で通された通りなのである。おかげで、遺跡群を両側に見ながら、前方にはコロッセオという、何ともすばらしいスペクタクルの下、車を走らせたりすることができるのだが(フェリーニの映画のワンシーンを思い出す)、考古学者にとってみれば迷惑千万な話だろう。こういうちょっと常軌を逸したようなことをたまにしでかすのも、やはりイタリアらしいといえば、らしいんだけど。

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そんなフォーリ・インペリアーリ通り沿の角にあるBar。大変に味のある建物で、二階以上はホテルにもなっているらしい。シチュエーションとしてはこれ以上ないくらいに最高な建物だが、いかんせん古いので、客室はあまり期待できない。しかしながら、こうした歴史地区に直結して、庶民の街が広がっているのがローマである。そんなローマの街の、ある意味象徴的なBarといえなくもない。今度来たとき、余裕があれば、このBarで一休みでもしようかな。
# by cama-d | 2007-08-12 05:03 | Roma